パトゥル・リンポチェの略履歴
Short Biography of Dzogchen Ranyak Dza Patrul Rinpoche
ゾクチェン・ラニャク・ザ・パトゥル・リンポチェ4世はカム地区で1963年に生まれました(2007年現在43歳)。 彼は学校に通わずに田舎息子として、 ご家族と共に14歳まで暮らしたのち、ニンマ派六大寺院の1つであるゾクチェン寺に入りました。 ゾクチェン寺では、ドゥクパ・トゥルク・トゥブテン・ニーマ・リンポチェ(ドゥクパ・リンポチェ)(狂知恵のラマ、ドゥクパ・クンレイの転生者)により僧侶位を受けられました。その後、同ラマから無数の教えや伝授を受け継ぎました。ゾクチェン寺では歌、聖なる踊りや音楽、絵、マンダラ作り、トルマ作りや朗唱を完全に身に付くまで勉強し、6年間過ごしました。 その後、ゾクチェン・シュリー・スィンハ大学に入学し、ケンチェン・ペマ・ツェワン・ルンドゥブ・リンポチェ(ペンツェ・リンポチェ)を初め、偉大な先生方から教えを学びました。その先生方が彼に仏陀の教えの深くて広い宝集を伝授して、大学修了後、ケンポ位が下さり、ドルジェ・ロポン(金剛阿闍梨)位をくださりました。 母親の死後、彼は一年間パトゥル・リンポチェ1世に使われた洞窟で1年間のリトリートを行いました。その後、ポワの教えを伝授することで名を知られるになりました。 そして2000年6月にパトゥル・リンポチェの転生者(トゥルク)として、ミンドゥルリン・ティチェン・リンポチェに認定され、ダライ・ラマ法王とゾクチェン・リンポチェにより、承認されました。 パトゥル・リンポチェ1世は、リメ運動の中心的人物として有名でした。リメ運動は、宗派間での対立や批判を止め、互いの伝承を尊重し合い、守ってゆこうという運動です。現在のパトゥル・リンポチェもこのようなパトゥル・リンポチェ1世の遺志を受け継ぐ決心で溢れています。 現在、弟子達の願いにより、パトゥル・リンポチェはベルギーに国籍を移し、ブリュッセルを本拠として教えを伝えています。2003年11月に初来日セミナーを行い、大好評を博しました。日本の弟子達のたってのお願いにより、今後も、年2回ー1回のペースで来日される予定です。 なお、リンポチェは英語がご堪能です。 パトゥル・リンポチェの社会奉仕活動 パトゥル・リンポチェの出身地ゾクチェン谷では、今でも苦しい生活状況にあります。パトゥル・リンポチェはザンドク・パァリ」基金を設立し、ゾクチェン谷の住民のために、学校教育システムを作り、さらに医学、社会経済、技術の知識を身に付けさせようとしておられます。その具体的な実践として、現在女子学校を建設中です。